2019年11月1日
【海外派遣】Evian Championship Junior Cup 詳細
9月24~26日▽フランス・エビアン、エビアンリゾートゴルフクラブ(男子6348ヤード、女子5723ヤード、パー71=OUT35・IN36)▽参加国=15ヵ国▽参加選手=男子32名、女子32名▽JJGA派遣選手=中川瑛太(中3)、吉沢己咲(中3)、角江愛梨(中3)、安西歩美(中1)▽派遣選考試合=スプリングジュニアゴルフチャンピオンシップ
今年13回目を迎えたエビアンチャンピオンシップジュニアカップ。今年からプロツアーは7月開催となったが、ジュニア大会は9月のまま、3日間競技で開催されることとなった。大会は個人戦と国別対抗戦(フランスは2チーム)で優勝を争う。ラフは洋芝で深く、グリーンの起伏やうねりは過去の大会でもジュニアたちを苦しめてきた。今回派遣された日本選手は中川、吉沢、安西、角江の4名。5月に開催されたスプリングジュニアで入賞した4選手、個人戦でも上位進出に期待がかかる。天候は悪くなかったものの、日中の気温が上がらなかった。
1日目
【角江】 「パターを練習してきた。自分のゴルフをする」と意気込む角江は9時25分に1番からスタート。1番をいきなりボギーとすると、3番もボギー、4番ではトリプルボギー、5番もボギーと苦しい展開。その後はパーで落ち着いたかに見えたが、後半10番をボギーとすると、12番から連続ボギー。16番で初バーディーを奪ったものの、最終18番もボギーとし41・39の80でホールアウト。「良いところがなかった」と悔しがった角江、20位スタートとなった。
【中川】 「全力でやろうと思います」という中川は9時58分に1番からスタート。いきなり2打目を木に当ててしまうがなんとかパーで耐える。4番でボギーも、8番で180ヤードからあわやチップインの完璧な寄せで初バーディーを奪う。後半10番から連続ボギー、14番では3パットしボギーとするが16番から連続バーディーでホールアウト。「最後の3ホールで2つバーディーをとれたのは大きい」と前を向いた中川、1オーバー72の3位と好スタートを切った。
【安西】 「自分のプレーに集中する」という安西は10時09分に1番からスタート。いきなり連続ボギー発進すると、5番パー3では4パットしダブルボギー。9番もボギーとして折り返した。さらに、後半10番からは4連続ボギー。16番こそ初バーディーを奪うが、17番から連続ボギーでホールアウト。「すべて悪かった」と肩を落とした安西、40・41の81とし21位スタートとなった。
【吉沢】 「昨年5位だったので優勝する」と意気込む2年連続出場の吉沢は11時26分に1番からスタート。5番でダブルボギーとするも、それ以外は安定したプレーを見せる。9番で初バーディーを奪うと、後半11番は2打目を30センチに寄せてバーディー。さらに14番からも連続バーディーを奪い2アンダー69でホールアウト。「9番のバーディーで流れが変わった」と胸を張った吉沢、堂々の首位スタートとなった。
【団体戦】 団体戦は各チーム上位3選手のスコアで争う。日本からは69の吉沢、72の中川、80の角江のスコアが採用され、221の2位と好スタートを切った。3連覇を目指すアメリカが210で独走態勢を築いていた。
2日目
【安西】 巻き返したい安西は9時36分に1番からスタート。2番パー3をボギーとすると、ショットが荒れて前半で12打も落としてしまう。後半も10番でボギースタートすると、12番ダブルボギー、13番もボギー。14番でバーディーを奪うが、続く15番でボギー、17番はダブルボギー、最終18番はボギーとしトータル90でホールアウト。「良いところが全くなかった」とがっくり肩を落とした安西、28位に順位を落とした。
【角江】 順位を上げたい角江は9時58分に1番からスタート。「ショットが全部悪かった」という角江、序盤4ホールで7打も落とした。8番をボギーとするが、後半10番でバーディー。13番と16番をボギーとするも17番でバーディー。最終18番はボギーとし43・37の80でホールアウト。「前半のショットは悪かったけど、後半のパターが良かった」と明日に望みをつないだ角江、17位タイに順位を上げた。
【中川】 3打差で吉沢を追う中川は11時59分に1番からスタート。6番でバーディーを奪うが、7番で3パットしボギー。9番と後半10番もボギーとするも、11番で5mをねじこみバーディーを奪う。13番ボギーも15番では15mのロングパットを入れてバーディー。17番はボギーとしたものの、この日は2オーバー73でホールアウト。「バーディーが3つ取れた」と中川、順位は変わらず3位の入賞圏内に踏みとどまった。
【吉沢】 前日首位の吉沢は12時21分に1番からスタート。2打目を10センチにつけてバーディーを奪う。3番では林に入れてボギー。6番でバーディーも7番では3パットしダブルボギーとしてしまう。それでも後半10番でバーディーを奪う。13番から連続ボギー。16番でバーディー。17番でボギーとしこの日は36・37の73でホールアウト。「ドライバーとパターが悪かった」と悔しがった吉沢、首位と3打差の2位で最終日を迎える。
【団体戦】 日本からは73の吉沢と中川、80の角江のスコアが採用され、447の4位に後退。アメリカの首位はゆるがず、2、3位争いが混戦模様となった。
最終日
【安西】 一つでも順位を上げたい安西は8時52分に1番からスタート。1番をいきなりボギーとするも、4番でバーディーを奪う。6番と9番でもバーディーを奪い2アンダーで折り返す。しかし、後半10番で3パットしボギーとすると、ここから5連続ボギーとし33・41の74、トータル245でフィニッシュ。最終日にようやく本来の力を発揮した安西、24位に順位を上げて大会を終えた。
【角江】 意地を見せたい角江は9時58分に1番からスタート。2番でボギーとすると5番と8番もボギーとする。後半13、14番を連続ボギーとするも、16、18番でバーディーを奪い38・36の74、トータル234でフィニッシュ。「後半15番のパーパットで流れを変えられた」と前を向いた角江、14位タイに順位を上げて大会を終えた。
女子優勝はシューメイカー(アメリカ)。初日と最終日にアンダーをたたきだし、トータル213で優勝を飾った。
【中川】 男子個人戦の入賞争いは日本2選手、アメリカ2選手、イタリア2選手の争いとなった。中川は、中川を1打差で追うアナウィン(アメリカ)、2打差で追うリカルド(イタリア)と同組で11時59分に1番からスタート。2番をボギーとするが3番から連続バーディーを奪う。リカルドは2番から連続ボギーとするが、8番パー3でホールインワン。しかし9番でボギーとしてしまう。中川は9番でバーディーを奪い2アンダーで折り返す。
後半、リカルドが12番でバーディーを奪うと、中川も13番でバーディーを奪う。入賞が見えてきた中川だったが15番から連続ボギーとすると、リカルドが16、18番でバーディーを奪い1打差に迫った。上がり2ホールをなんとかパーでしのいだ中川、この日は1アンダー70でフィニッシュ。トータル215で3位入賞を果たした。
【吉沢】 「トップのことは考えず、自分のプレーに集中する」という吉沢は男子最終組で12時21分に1番からスタート。前日首位のエリック(アメリカ)を3打差で追う吉沢、7打差で追うマルコ(イタリア)が同組に入った。吉沢は1番で3パットしダブルボギー、さらに2、3番連続ボギーとしてしまう。3番でエリックがダブルボギー。マルコと吉沢は4番でバーディーを奪うと、吉沢は6番から連続バーディー。マルコは6番でバーディーを奪うと、7番では残り180ヤードからの3打目が入るイーグルで前半4アンダーとする。エリックは7番バーディーも8番でボギー。吉沢は9番でバーディーを奪い、首位のエリックを1打差でマルコと吉沢が追う展開となった。
後半に入った。10番でマルコがボギーとすると、エリックはパーでしのぐ。追い上げたい吉沢だったが13番でロストし手痛いダブルボギー。エリックも14番でダブルボギー。この時点でエリックとマルコが並び、1打差で吉沢が追う展開。勝負の上がり3ホール、マルコが16、17番と連続バーディーを奪い念願の首位に立つ。最終18番、緊張したのかマルコはボギー。エリックは寄せてバーディーを奪い再逆転。エリックは猛追を振り切りトータル212で初優勝を飾った。マルコはこの日4アンダー67とするも、トータル213で2位となった。14番以降パーの吉沢はこの日73、トータル215で中川と並んで3位タイとなったが、最終日のスコアにより中川が入賞となった。
【団体戦】 この日70の中川、73の吉沢、74の安西のスコアが採用された。最終日に大きく伸ばしたイタリアが2位。日本は前日3位のスペインを逆転し団体戦3位で大会を終えた。男女とも優勝と圧巻の強さを見せたアメリカが前人未到の3連覇を果たした。
中川瑛太選手の話
3位に入賞することができてうれしい。コースはグリーンが難しくて苦労した。大会の雰囲気はとても明るくて楽しかった。海外の選手はアイアンがうまかったです。
吉沢己咲選手の話
グリーンの芝目や速さが日本と全然違った。大きい選手相手でも飛距離は負けていなかったけど、パターが上手な選手が多かった。グリーンの傾斜が強かったです。
角江愛梨選手の話
雰囲気は明るくて、みんな自信をもってプレーしていた。コースも日本と全然違うので難しかったです。ジェスチャーは通じたけど、英語は必要だと改めて感じました。
安西歩美選手の話
海外での大会は初めてでとまどいました。日本と芝やグリーンの速さが全然違いました。英語が話せるようになるとコミュニケーションがラクになるかなと思いました。